皆様、こんにちは!美術鑑賞会のちーです。
10月22日(日)にサークル12回目の活動として、 上野の森美術館「モネ 連作の情景」を鑑賞に行きました!
印象派の画家フランスのモネは多作であり、国内外の美術館で目にすることも多いですが、60点以上も集まるのは珍しいのではないでしょうか。
モネは図版だと淡い微妙な色彩の再現が難しく、実物を見てこその画家だと思います。
図版では感じられないタッチの絶妙さも見逃せません。
今回はモネオンリーの展覧会で、美しい風景画が並び知識がなくても楽しめます。
年明けまで開催中ですのでオススメの展覧会です。
今回も思いつくまま気ままな感想ばかりになってしまいましたが、よろしければモネの絵とともにお楽しみください。
今回の展覧会は時代順に並んだわかりやすい構成で、画家の生涯を辿れる仕様になっていました。
そのモネ最初期の作品の一つとして取り上げられていたのが《桃の入った瓶》(1866、アルベルティヌム美術館)です。
展覧会を通してみても静物画はこの一点だけだったと思います。
だからこそなのかもしれませんが、初っ端からこの作品に釘付けになってしまいました。
…このセンスすごくないですか?
決して精緻に描いている訳じゃないのに、確かにシロップ漬けの質感が表されていますし、大理石?の白い線模様は遊ぶように軽く描かれているのにしっかりリズムをとって全体と調和しています。
一般的にイメージされるモネの明るい色彩はまだないのでモネと言われないとわからない作品ではあるのですが、この色彩感覚と画面の調和能力は確かにモネだ…と認めざるを得ない…というか、この画力があって印象派としての作品に繋がっていくのだなと実感する事が出来ました。
第一回印象派展で有名な《印象・日の出》を出展したのが1874年、この頃からモネらしい明るく淡い色合いの作品が登場し始めます。
《花咲く林檎の樹》(1873以前、モナコ王宮コレクション)は本来はそう特筆すべきところのない作品なのかもしれませんが、春の優しい陽光と香り、その中で可憐に咲く白い花をつけた林檎の樹が、作品を前にした瞬間に眼前に広がり、美しくてため息をついてしまうような作品でした。
ところで《花咲く〜》というと、ゴッホが甥の誕生祝いで描いた《花咲くアーモンドの木の枝》(1890、ゴッホ美術館)を思い出します。
あちらも穏やかな日のもとで可憐に咲くアーモンドの花が美しい作品です。
春というと新しい生命が芽吹く季節、作品の前に立つとそのあたたかい空気感やこれからの季節への期待まで伝わってきます。
木々に咲く花を描いたこれらの2作品はどちらもそんな春のイメージでいっぱいですね。
《ヴェトゥイユの春》(1880年、ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館)も同じく春を描いた作品です。
画面上のアクセントととして、白い服に身を包んだ小さな子供が生い茂る草の中を駆ける様子が描かれています。
こちらの作品も前に立った瞬間、新緑の草原の上を吹き抜ける爽やかな春の風が、こちらにまで吹いてくるのが感じられる素晴らしい作品です。
風に揺れる草の様子は図版では表しきれていないと思うので、是非実物を味わって頂きたい作品の一つです。
これが印象派を生んだ19世紀フランスの自然を舞台とした光景…美しすぎる!と思わず唸ってしまったので取り上げてみました。
どうしても取り上げたかった風景画が、《モナコ湾、またはモナコの港(夜明け)》(制作年不明、モナコ国立新美術館)です。
モネが描いた海辺の風景画といえば、今回の展示にも連作として出品されていた「プールヴィルの断崖」や「エトルタの奇岩」といった連作がまず思い浮かびます。
これらは崖や岩の形態に注目し、それらが季節・時刻の流れによって刻々と変わっていく様を描いたものですが、こちらはアサヒが差し込む岸辺に浮かぶ船を中央に描いたモネにしては割と素直な作品です。
実物を一目見た瞬間、朝日が眩しい!!となってしまいました。絵なのに眩しさを感じるなんてよく考えればおかしいですね。
モネの圧倒的な力量が一目で感じられる作品でした。
今回の展覧会を通じて感じたのは、モネは悪天候を描くのが上手い、という事です。
雨の日、曇りの日、雪の日、霧の日…定点観測のように同じモチーフを描き続けたモネだからこそ、ハレの日ではない光景も魅力的に描写できたのだと思います。
まずは雪の日を描いた《積みわら、雪の効果》(1891年、スコットランド・ナショナルギャラリー)から。
今回の展覧会のメイン作品の一つでもあります。
同時代の他の画家も積みわらを描いているのでモネの専売特許という訳でないのですが、積みわらの連作は間違いなくモネの大ヒットシリーズです。
モネの初期作品には《かささぎ》(1868-69、オルセー美術館)という一面真っ白な雪景色を描いたものが印象的なものが存在します。
一方こちらは背景は雪で真っ白なものの、画面中央に鎮座するどっしりとした茶色い積みわらが印象的です。
全体的にパステルのような色彩で、田舎の牧歌的なファンシーさを持つ作品かと期待していたのですが、実物は積みわらが岩みたいにボコボコして見えたので実は少しがっかりしてしまいました笑
ですが、眺めていると段々と粉砂糖を塗した外国にありがちな堅いケーキに見えてくる…
そういえば溶け残りの雪って土と混ざったりしてそんなに綺麗ではないですよね。
こんなリアルな日常の風景も絵にしてしまうなんてモネらしい一枚だと思いました。
雨の日の作品は印象派以降描かれる事が多くなったように思います。
《雨のベリール》は同名の作品がアーティゾン美術館にありますが、こちらは同じ雨でも花畑?のような畑に降る穏やかな雨です。
灰色のどんよりとした空を大きく描きながらも筆のタッチが軽やかで、暗さや重さを感じさせないのが、光を重視した印象派らしい作品だと思います。
最後はポーラ美術館所蔵の《国会議事堂、バラのシンフォニー》(1900年)です。
まずタイトルが美しいですね!
霧の都、ロンドンを描いた連作です。
今回の展示では、ロンドンの連作が一番充実していました。
モネと聞くと想像するピンクや青の淡い色合いが美しい作品です。
モネはロンドンの霧の光景が大変気に入ったようで、「霧なしではロンドンは美しい町ではありえないでしょう。」とまで述べています。
展覧会のロンドンの連作はどれも淡い色合いながら、光の鮮やかさや霞む空気感がしっかりと表現されていました。
今回は初の朝イチ開催かつ当日券購入でドキドキだったのですが、皆様のおかげでスケジュール通り活動を行う事ができホッとしました。
開始の9時に入場できたのですが、10時を過ぎる頃には既に混雑がすごく、早く来て良かった…と皆で話していました。
朝は正直眠いですが、会場内を歩いていると自然と目が覚めます。
しかも活動は午前で終わるので、午後からの時間もたっぷりあり有意義な休日が過ごせました。
観覧後は少々時間に余裕があったので、上野公園で行われていた150周年記念の総合文化祭の屋台も皆で見て回りました!
思い思いにソフトクリームやドリンク、もんじゃコロッケを注文して、公園内でまったりしながら感想を語り合う事ができました。
次回活動のゴッホ展も当日券購入のため、朝イチ開催の予定です。
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コミュニティ名 | 社会人勉強コミュニティ・サークル|東京自習会 |
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コミュニティの種類 | サークル |
代表者 | 古岩井 脩理 |
ジャンル | IT・Web / 語学・国際交流 / 勉強・教養 |
キーワード | 継続メンバー / 社会人 / 大学生・専門学生PO / シニア / 資格を活かせる / 土日中心 / 平日中心 / 初心者歓迎 / イベント / クラウドファンディング |
活動エリア | 東京都新宿区 / 東京都渋谷区 / 東京都豊島区 |
主な活動日・時間 | 朝 / 平日 / 週末 / 昼間 |
活動費 |
無料 基本無料
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