こんにちは。
コミュニティマネージャーの志水です。
2023年12月に「変な家2 〜11の間取り図〜(著:雨穴)」を読みましたので、その感想とレビューをします。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ホラー作家/YouTuberである「雨穴(うけつ)」さんの最新作です。
デビュー作である「変な家」は60万部を突破し、2024年春に映画化も決定しています。
間取りに関するミステリー本で、通常の家では見られない変な間取りをした家をきっかけに、さまざまなストーリー展開がされています。
目次は次のようになっています。
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1「行先のない廊下」
2「闇をはぐくむ家」
3「林の中の水車小屋」
4「ネズミ捕りの家」
5「そこにあった事故物件」
6「再生の館」
7「おじさんの家」
8「部屋をつなぐ糸電話」
9「殺人現場へ向かう足音」
10「逃げられないアパート」
11「一度だけ現れた部屋」
後編「栗原の推理」
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雨穴さんのYouTube動画をよく視聴していたため、そんな雨穴さんが書いた本なら!ということで発売日当日に購入しました。
雨穴さんの本は、以下の3冊がありますが、すべて読了しています。
YouTube上にも、30分〜1時間程度のホラーミステリー作品がいくつかあり、それらもすべて手が込んでいて面白いです。
私は幽霊や血が出るものが苦手ですが、雨穴さんの作品はヒューマンホラー系で血もほとんど出ないので、私のような人でも気軽に見ることができます。
また、雨穴さんの声はボイスチェンジャーを使っているのですが、最初は不気味でも慣れてくると可愛いと思えるようになります。笑
ネタバレになるのであまり詳しくは紹介できないのですが、8章の「部屋をつなぐ糸電話」のストーリーが印象的でした。
この章に出てくる女性が子供の頃、父親との糸電話での会話を楽しみにしていました。
これは彼女にとって温かい思い出だったのですが、大人になってから、その糸電話の意味が変わってしまうことに気づきます。
彼女の父親に対する感情もその瞬間に変わってしまうのです。
過去は変えられないとよく言いますが、未来の出来事によって過去が変えられることってありますよね。
たとえば、とても親しかった友人が何らかの裏切り行為をした場合、楽しかった思い出も「裏切りの伏線だったのかも」と思えてしまいます。
この本では、そうしたストーリーが随所に散りばめられており、主人公の内面の変化や葛藤がリアルに描かれています。
大変面白かったです。
最初から最後まで雨穴ワールドに惹き込まれ、ページをめくる手が止まらず、購入した当日に一気読みしました。
とくに、一見何の関係もなさそうな11の間取りが一つのストーリーとして繋がる瞬間が「うわぁ、そういうことかっ!」とゾクっとしました。
家族の絆や個々の心情に触れた場面もあり、ただのホラーミステリーという枠を超え、読後感はとても心地良いものです。(重めのミステリーだと、読み終えた後にズーンと感情が引きずられますが、本書は大丈夫です)
とにかく物語が創造的で緻密に作られているので、ホラーが苦手な方でも間違いなく楽しめる一冊です。
個人的に全力でおすすめなので、本屋さんで見かけた方はぜひ手に取ってみてください!(そして語り合いましょう♪)
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