こんにちは!
ファシリテーターのなりかんです。
2024年2月に「世界で一番やさしい会議の教科書」を読みましたので、その感想とレビューをします。
みなさんは、職業人生において会議にどれだけの時間を費やすかご存知ですか?
答えは"3万時間”です。1日10時間行動できると考えて、およそ8年分です。
こんなにも多くの多くの時間を会議に使っているなら、より効率的な会議を心掛けたくなるのは、ごく自然なことです。でも、現実はどうでしょう?多くの場合、長引くだけの会議に終始してしまいますよね。
ここで登場するのが、「ファシリテーション」という技術です。この本では、ファシリテーションを活用して、どうすれば意味のある会議ができるのかを、物語を交えてわかりやすく解説してくれています。
「ファシリテート」とは、つまり「促進する、容易にする」という意味。会議におけるファシリテーションとは、簡単に言えば「決定をスムーズに進める技術」のこと。著者は自身のコンサルタント経験から得た実際の体験をもとに、この技術を紹介しています。
完全にノンフィクションというわけではありませんが、実際の経験に基づいた物語となっているそうです。
みなさん、会議って時々、ただの時間の無駄じゃない?って感じませんか?資料をただ読み上げるだけの会議や、なんとなく続けられているだけのルーティンな会議に、正直疲れちゃっています。私だけじゃないはず。
こんな会議、日に日にうんざりしてきています。
でも、良い会議をするって、実はすごく難しいんですよね。だから会議を仕切る人を責められません。
そこで「もっと方法が良い方法があるはず」と思い、この本に手に取りました。
主人公は入社2年目の若手社員なので、ある程度企業勤めをした人にとってはとても共感しやすい内容になっています。
特にダラダラと終わりの見えない会議の描写はリアルすぎて「これ、うちの会議のこと?」と思ってしまうような内容でした(もちろんそんなわけないです)
入社2年目って、会議でどれだけのことができるのか、そんなに期待されてないかもしれないですよね。
でも、この話の中では、ファシリテーションの技術を駆使して徐々に周りからの信頼を勝ち取り、やがては大きな仕事を任され、重要な問題を解決していきます。このストーリーには本当に惹き込まれました。
描写がリアルだからこそ、ファシリテーションの技術を浸透させるまでの過程が具体的にイメージでき、知識が定着しやすかったです。
この本を読み終わった後、早速ファシリテーションを試してみることにしましたが、プロセスを大幅に飛ばしてしまい、残念ながら失敗してしまいました。
初めて参加した会議で、思い切って「議論の内容をホワイトボードに書き出す」ファシリテーションを試みたのですが、(なんでいきなり仕切ろうとしているの…?)という微妙な雰囲気にしてしまいました。
この時、私の行動が先走りすぎていたこと、そして事前の準備や周囲への配慮を怠ってしまったことが、反省点として浮き彫りになりました。本書には「会議後に決定事項を確認することから始める」ことで徐々に信頼を築くプロセスも語られています。
新しく学んだ知識は、すぐに使いたくなってしまいますが、適切な場面で適切な方法を選ぶことの方が大切だなと思いました。この経験を教訓に、今後はもう少し計画的に、そして段階を踏んで取り組むよう心がけたいと思います。
この本は、多くの職場での「あるある」が詰まっていて、読んでいて共感する部分が多く、ただの読み物としても非常に楽しめました。
特に印象的だったのは、物語を通じて伝えられる知識の吸収のしやすさです。通常のビジネス書では「なるほど、こんなアプローチがあるのか」と思っても、それが「いつでも引き出せる知識」になることは少ないかもしれません。しかし、この本では、エピソードを通して自然と知識が頭に入ってくるのを実感しました。
それでも、どれだけ内容が優れていても、学んだことを実生活で活用しなければ、その価値は半減してしまいます。この本から得た知見を、実際にトライ&エラーを繰り返しながら身につけ、それをもとに改めて本を評価することができればと思います。
今後もさまざまな方法を試しながら、ファシリテーションの技術をしっかりと自分のものにしていきたいと考えています。
「ファシリテーターのなりかんです」といつもブログに書いていますし(笑)
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